実社会に見られる複雑なネットワークと無限粒子系の交差点
整理番号 | 20200028 |
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種別 | 若手研究-短期共同研究 |
研究計画題目 | 実社会に見られる複雑なネットワークと無限粒子系の交差点 |
研究代表者 | 長田翔太(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・学術研究員) |
研究実施期間 |
2021年2月22日(月) ~
2021年3月19日(金) |
研究分野のキーワード | 大規模相互作用系,普遍性,相転移・臨界現象,平均場理論,対数ソボレフ不等式, スペクトルギャップ, エントロピー |
本研究で得られた成果の概要 |
本共同研究は,無限粒子系の手法による実社会の問題へのアプローチの開拓を目標として,確率論の若手研究者が中心となって計画した.計画当初は,深層ニューラルネットワークや複雑ネットワークにおける最適化を粒子系の立場から解釈することで,確率論的な関数空間上の解析に定式化することで,実社会の問題を解決することを目指した.初めに,各自で粒子系の視点から深層学習や最適化問題に関するサーベイを行った.公開日程のワークショップでは,サーベイを元に本共同研究で扱う問題を提案し合った. 本共同研究では,行列式点過程の離散近似を用いることで,サンプリングコストの削減手法の開発を試みた.行列式点過程を用いたモンテカルロ法は近似制度が高いことが知られている.しかし,一般に行列式点過程のサンプリングコストは粒子数の3乗のオーダーであり,独立なサンプリングのオーダーである粒子数の1乗に比べて非常に高い.非公開日程では,サンプリングコストの削減に関する議論を行い,サンプリングコストと近似精度のトレードオフを行う手法を提案した. 本共同研究の期間中に着想を得た手法とその理論的研究は,今後学術論文として出版予定である. |
組織委員(研究集会) 参加者(短期共同利用) |
長田翔太(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・学術研究員) 須田颯(東京大学大学院数理科学研究科・大学院生) 森隆大(京都大学数理解析研究所・大学院生) 上島芳倫(北海道大学大学院理学院数学専攻・大学院生) 林晃平(東京大学大学院数理科学研究科・大学院生) 新井裕太(千葉大学大学院融合理工学府・大学院生) |
アドバイザー | 白井 朋之(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・教授) |