代数的言語理論と類体論の新しい接点の追求
整理番号 | 20210006 |
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種別 | 若手研究-短期共同研究 |
研究計画題目 | 代数的言語理論と類体論の新しい接点の追求 |
研究代表者 | 浦本 武雄(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・助教) |
研究実施期間 |
2021年8月9日(月) ~
2021年8月13日(金) 2022年1月27日(木) ~ 2022年1月29日(土) |
研究分野のキーワード | 代数的言語理論,類体論,semigalois圏,モジュラー関数,Witt vector.integrality, 決定可能性 |
本研究で得られた成果の概要 |
本共同研究は,研究代表者による近年の結果が元となっている.特に代表者は,代数的言語理論と古典(明示的)類体論の関連を追求する仕事の中で,虚二次体上の代数的witt vectorが,Fricke関数族の特殊値によって得られるベクトルが生成するものと一致することを証明した.この結果は一般にはどのようなものか定義からわかりづらい代数的witt vectorの記号表現を与えるものであり,計算機での実験に適したものとなっていた. この背景のもとで,石塚氏との本共同研究では,類数1の虚二次体上の代数的Witt vectorのintegralityの決定可能性を証明し,国際ワークショップSCSS2021のshort paperとしてまとめ提出した.また公開日の講演会で富山大学の木村巌氏に計算機数論と類体論に関するご講演をしていただき,それをきっかけとして,SCSS2021でまとめた共同研究の発展版を木村氏を迎えて準備している.また2022年1月に九州大学で研究に係る議論・ミーティングを行うことを予定している. 現時点までに,SCSS2021で仮定した類数1の条件を外す方法を見つけたため,結果として,全ての虚二次体上の代数的witt vectorのintegralityは決定可能であることを証明できている.これに伴い,関連するある決定問題・構成問題も原理的には解決できる見通しである. ただし計算機での実装はまだ準備中であり,現在も,石塚氏,木村氏と共同で本研究を進めている.SCSS2021のshort paperの拡張版にあたる論文には,可能な範囲で,計算機実験の結果も盛り込むことを予定している. |
組織委員(研究集会) 参加者(短期共同利用) |
石塚 裕大(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・助教) 浦本 武雄(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・助教) |
アドバイザー | 阿部 拓郎(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・教授) |