データサイエンスにおける統計科学
整理番号 | 2022a010 |
---|---|
種別 | 一般研究-研究集会(Ⅱ) |
研究計画題目 | データサイエンスにおける統計科学 |
研究代表者 | 増田 弘毅(九州大学大学院数理学研究院・教授) |
研究実施期間 |
2022年11月26日(土) ~
2022年11月26日(土) |
研究分野のキーワード | 統計科学、諸科学との協働 |
本研究で得られた成果の概要 |
データサイエンス分野において有機的な異分野協働の芽を育てるためには、統計学を共通言語とした議論が建設的な役割を果たす。多様なバックグラウンドを持つ講演者が集まった本研究集会を通じてそのことを再認識できた。解釈可能性、計算可能性、科学的発見の引き金となる異分野交流、そして統計数理に基づく普遍性、これら全ての相乗的な発展が喫緊の課題である。今後も継続してこのような場を持ち、統計学的視点を基盤とした異分野横断型データサイエンスを発展させてゆく必要があるだろう。 本研究集会をつうじて、異分野協働の可能性が芽生えつつある。研究代表者は森氏の講演内容について、確率過程の統計学の視点から、同期現象の統計解析に関する問題定式化の糸口を探索している。これはまだ数理統計基盤が十分に練り上げられていない内容であり、現在、統計的モデリングとしての問題設定へ立ち戻りつつ共同研究打ち合わせを続けているところである。また、個人を対象にしたデータの収集・分析にあたっては、プライバシーに配慮することが求められる場面が多く、統計モデリングに基づいた方法によって問題解決につなげられる可能性を感じている。他にも、工学・科学・医学分野で、小標本・高次元データや頑健性のないデータといった複雑な構造をもつデータを扱う状況が多くなってきており、講演で紹介されたように統計的な方法やものの見方により有用な分析を行うことができる可能性がある。数理統計の理論構築のみならず、アルゴリズムやソフトウェアの開発、さらには社会実装が求められる現代において、こうした知見が、今後の異分野協働および産業への応用に役立つことが期待される。 |
組織委員(研究集会) 参加者(短期共同利用) |
佃 康司(九州大学大学院数理学研究院・准教授) 廣瀬 慧(九州大学マス・フォア・インダストリ研究所・教授) |