情報・計算・暗号の融合による新しい数理基盤の創出

整理番号 2024a006
種別 一般研究-研究集会(Ⅱ)
研究計画題目 情報・計算・暗号の融合による新しい数理基盤の創出
研究代表者 河内 亮周(三重大学・大学院工学研究科・教授)
研究実施期間 2024年9月25日(水) ~ 2024年9月27日(金)
研究分野のキーワード 情報理論,計算量理論,現代暗号理論
目的と期待される成果 第5期科学技術基本計画で示された仮想空間と現実空間を高度に融合させたシステムに基づくSociety 5.0構想の実現には,その基盤として高速かつ頑健な通信・計算技術とそれらの安全性を保証する技術が必要不可欠である.これらの基礎は高度な数理科学に基づいており,それぞれ情報理論,計算量理論,現代暗号理論として時に互いの分野が交流しつつ発展を遂げてきた.しかしながら,例えば現代暗号理論において暗号プロトコルの安全性評価の基準として情報理論的定義(プロトコル実行で漏れる秘密情報の情報量を定量的に見積もる安全性定義)・計算量理論的定義(攻撃者に現実的な計算能力の制限を加え,ある種の問題の計算困難性仮定による安全性定義)が入り乱れているなど,まだ分野を超えた高い視点からの真に融合された理論構築は道半ばであると考えられる.本申請では,それぞれの分野の先端的研究を行っている研究者,あるいはそれらの分野間の境界領域で活躍している研究者を招聘する研究集会を開催し,研究成果の情報の共有,議論を通じて,情報理論と計算量理論の背後から統一的な視点による安全性評価手法を確立する,あるいは情報理論・計算量理論それぞれで蓄積された安全性定量化技術を汎化するなど,その融合の深化を目指す.これらの技術の融合によって次世代産業の発展に必要不可欠な通信・計算技術に理想的な安全性をもたらす新数理基盤を創出することが期待できる.
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
渡辺 峻(東京農工大学・准教授)
安永 憲司(東京工業大学・准教授)
岩本 貢(電気通信大学・教授)
縫田 光司(九州大学・教授)
池松 泰彦(九州大学・助教)
北川 冬航(NTT社会情報研究所・准特別研究員)
WEB