組合せ遷移の理論とその展開
整理番号 | 2024a037 |
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種別 | 一般研究-研究集会(Ⅱ) |
研究計画題目 | 組合せ遷移の理論とその展開 |
研究代表者 | 伊藤 健洋(東北大学大学院情報科学研究科・教授) |
研究実施期間 |
2024年10月7日(月) ~
2024年10月11日(金) |
研究分野のキーワード | アルゴリズム,計算複雑性,組合せ遷移 |
本研究で得られた成果の概要 |
「組合せ遷移」とは,可用性を担保しながら段階的に最適化するためのアルゴリズム理論である.組合せ遷移問題に対するアルゴリズム開発や計算量解析の研究は,15年以上盛んに行われてきた.この過程で,研究の深化・発展だけでなく,研究者コミュニティの形成にも一役を担ってきたのが,2015年に設立された組合せ遷移の国際ワークショップである.これまでに,日本,カナダ (2回),フランスと4回開催しており,2024年に第5回を日本で開催することとなった.特に近年では,組合せ遷移の実務・応用に向けた研究開発も進められていることから,九州⼤学マス・フォア・インダストリ研究所の共同利用研究として申請させて頂くこととなった. 5日間に渡って開催したワークショップでは,招待講演2件,チュートリアル講演1件,一般講演14件の発表があり,この内,招待講演1件と一般講演5件は海外機関の研究者らによる発表であった.これらの講演は,組合せ遷移に関するアルゴリズム理論研究の最先端のものから,数学や工学の諸分野から組合せ遷移との関連を模索するものまで,多彩な発表が集まった.これにより本ワークショップは,最新の研究成果を情報交換する場だけでなく,組合せ遷移の新たな研究視点を届ける場としても機能した. 本ワークショップには39名が参加し,この内9名が海外機関から,2名が民間企業からの参加であった.様々な研究背景を持つ参加者らが集まり,多彩な研究成果を基に情報交換とディスカッションを行うことができた.このワークショップでは,未解決問題に参加者らが取り組むワーキングセッションの時間を多く確保することを大きな特色としている.今回も5日間のプログラムにおいて,計8時間45分のスロットを割り当てた.若手研究者や大学院生も未解決問題を積極的に提案し,世界第一線の研究者らと研究に取り組んでいた姿は印象的であった.これをきっかけとして共同研究を継続し,今後も研究を発展させていくことが期待される. |
組織委員(研究集会) 参加者(短期共同利用) |
伊藤 健洋(東北大学・教授) Naomi Nishimura(University of Waterloo・准教授) Nicolas Bousquet(Universite Claude Bernard Lyon 1・CNRS researcher) 鈴木 顕(東北大学・准教授) 神山 直之(九州大学・教授) |