離散および連続多目的最適化ベンチマーク問題の統合

整理番号 2024c005
種別 随時募集枠-短期共同研究
研究計画題目 離散および連続多目的最適化ベンチマーク問題の統合
研究代表者 田中 彰一郎(福知山公立大学 情報学部・助教)
研究実施期間 2025年1月20日(月) ~ 2025年1月22日(水)
研究分野のキーワード 多目的最適化,ベンチマーク,トポロジカルデータ解析,ランドスケープ分析
目的と期待される成果 産業界ではコストを最小化しつつ性能を最大化するといった複数の目的関数を持つ多目的最適化問題がしばしば現れる。多目的最適化問題を解く手法として、評価値が良い解からより良い解を生み出す進化型多目的最適化(EMO)アルゴリズムが注目されている。EMOアルゴリズムは、解とその評価値さえわかれば、どのような問題にも適用できる反面、問題に応じて適切なアルゴリズムを選択しなければ性能が低下する。そのため、EMOアルゴリズムの性能を測る人工ベンチマーク問題は、解の探索に影響を及ぼす問題の性質を調整できることが望ましい。実際に離散多目的最適化ではρMNKランドスケープ問題と呼ばれる解空間・目的関数値空間双方の性質を調整可能なベンチマーク問題が提案されており、問題の性質とアルゴリズムの性能の関係について知見が蓄積されつつある。一方で、連続多目的最適化では、目的関数値空間の性質を重視してベンチマーク問題が設計されており、離散多目的最適化分野でわかってきた解空間の性質とアルゴリズムの性能の関係は十分に検討されていない。そこで離散多目的最適化で培われた知見を連続多目的最適化へと導入することが期待される。さらに、調整可能な人工ベンチマーク問題を用いてどのようなテストスイート(問題セット)を構築すれば、実際の産業現場に近い条件でEMOアルゴリズムの性能を評価できるかを検討することも重要である。本共同研究では、離散最適化と連続最適化の橋渡しとして、離散・連続双方の最適化問題の分析やEMOアルゴリズムを研究している専門家、および産業現場において多目的最適化に取り組んでいる実務家を集め、学問領域の統合を図る。
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
田中 彰一郎(福知山公立大学 情報学部・助教)
櫻井 大督(富士通株式会社・リサーチディレクター)
濱田 直希(KLab株式会社・リサーチャー)
神山 直之(九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所・教授)