Hypercubesを用いた秘密分散法

整理番号 2025a044
種別 女性研究者活躍支援研究-短期研究員
研究計画題目 Hypercubesを用いた秘密分散法
研究代表者 足立 智子(静岡理工科大学 情報学部 コンピュータシステム学科・教授)
研究実施期間 2025年9月8日(月) ~ 2025年9月11日(木)
2026年2月24日(火) ~ 2026年2月27日(金)
研究分野のキーワード 秘密分散法、Hypercubes
本研究で得られた成果の概要 秘密分散法は, 暗号プロトコルである. ディーラーと呼ばれる管理者が一つの秘密情報を持ち, その秘密情報からシェアと呼ばれる分散情報を作成し, 多数の参加者にシェアを分配し, 条件を満たす参加者がシェアを持ち寄れば秘密情報を復元できる. 秘密情報を復元できる参加者の集合を, アクセス集合と呼ぶ.アクセス集合でない参加者の集合の中で, 秘密情報に関する情報をまったく得ることのできない参加者の集合を, 非アクセス集合という.
(t,w)しきい値法は, 参加者w人のうち, 任意のt人が集まればアクセス集合になり, (t-1)人以下では非アクセス集合になるので,パーフェクトセキュリティとなる. これに対し, アクセス構造秘密分散法は,秘密情報に関する一部の情報が漏洩する.
互いに直交するラテン方陣の組をMOLS (Mutually Orthogonal Latin Squares)と呼ぶ. MOLSから直交配列を作ることができ, (2, n)しきい値法が構成できる. 一昨年度(2023年度)の共同研究では, ある種のラテン方陣に関するMOLSの特徴を調べ, その個数に関する定理を得た. さらに, このラテン方陣の特徴による, 秘密分散法における秘密計算についても言及し, Nuida and Adachi (2024)で発表した.
ラテン方陣をd次元に拡張したものを, Hypercubeと呼ぶ. タイプj (j=1, 2 ..., d-1)のHypercubeを, (d,j)-cubeと表記する. Lu and Adachi(2020) は, MOLSの3次元への拡張として, ある種の互いに直交する位数q=p^2の(3,2)-cubesの組の構成法を与えた. 昨年度(2024年度)の共同研究では, より一般的に位数q=p^hの(k, k-1)-cubesの組の構成法を与えた.
ラテン方陣を用いた秘密分散法に, Cooper等(1994)のアクセス構造秘密分散法がある. 本研究では, この手法にHypercubeを適用し, 漏洩率を定め, 特別な形のHypercubeを用いたアクセス構造秘密分散法での漏洩の特徴について調べた.
暗号プロトコルの安全性の観点から, しきい値法のようにパーフェクトセキュリティとなるものが望ましい.アクセス構造秘密分散法では 秘密情報に関する情報が漏洩してしまうので,その漏洩の性質を利用することが求められる.
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
足立 智子(静岡理工科大学・教授)
顧 玉杰(九州大学 システム情報科学研究院 情報学部門・准教授)