希薄プラズマに現れる不安定現象の理解へ向けた数理モデルと数値解法

整理番号 2025a046
種別 一般研究-短期共同研究
研究計画題目 希薄プラズマに現れる不安定現象の理解へ向けた数理モデルと数値解法
研究代表者 川嶋 嶺(芝浦工業大学 工学部 電気電子工学課程・准教授)
研究実施期間 2025年10月27日(月) ~ 2025年10月31日(金)
研究分野のキーワード プラズマプロセス, イオンエンジン, プラズマシミュレーション, 異方性拡散問題, ブラソフ方程式, 構造保存型解法
目的と期待される成果 希薄プラズマ流れは半導体製造装置や人工衛星用イオンエンジンなどで現れる。これらのプラズマ装置では磁場を用いて流れの制御を行うが、強く磁化されたプラズマの中で自励的な不安定現象が生じ、このことに起因してプラズマの磁場閉じ込めが阻害され、装置の高性能化を妨げる、という問題があった。従来プラズマ不安定性の発生予測には、摂動モデルによる安定性解析が用いられてきたが、近年では不安定性発達後の流れの状態変化やエネルギー伝播まで解析する必要があると認識されつつあり、この解析に適した流体モデルや連続体モデルが求められている。
 本研究の目的は、希薄プラズマにおける不安定現象に関連する支配方程式に対し、その数理的な構造を探ると共に、構造保存性に優れた数値計算手法を構築することである。流体モデルで解析される不安定現象に関しては、特に磁化電子流体に現れる異方性拡散問題に注目し、不安定性を解析する上で重要となる方程式の特性を明らかにする。また運動論的な不安定現象に関しては、ボルツマン方程式またはブラソフ方程式を連続体モデルで解析するアプローチに注目し、エネルギーやカシミア不変量等の物理的・数学的構造を保存する数値計算手法を構築する。開発した電子流体及び連続体モデルを組み合わせてプラズマ不安定性のテスト解析に適用し、その有用性を検証する。
 本研究の遂行によって、種々のプラズマ源に現れる不安定性の発達や乱流構造を正確に記述することが可能な数理モデルが得られる。さらに工学応用として、得られたシミュレーション技術を駆使して、磁場閉じ込めの改善やプラズマ乱流の制御に向けた新技術の開発に繋げたい。
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
川嶋 嶺(芝浦工業大学 工学部・准教授)
田上 大助(九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所・准教授)
江藤 徳宏(東京大学 大学院数理科学研究科・博士研究員)
松島 慶(東京大学 大学院工学系研究科・助教)
袖子田 竜也(株式会社IHI 技術開発本部・主査)
山本 直嗣(九州大学 総合理工学研究院・教授)