力学系理論とデータサイエンスの融合による水処理・排水処理の高度化:分岐構造とモデル縮約の視点から

整理番号 2026a027
種別 一般研究-短期共同研究
研究計画題目 力学系理論とデータサイエンスの融合による水処理・排水処理の高度化:分岐構造とモデル縮約の視点から
研究代表者 板山 朋聡(長崎大学 大学院 総合生産科学研究科・教授)
研究分野のキーワード 力学系、ニューラルネットワーク、データ駆動型予測、水処理・排水処理
目的と期待される成果 重要インフラの水処理・排水処理はエネルギー消費が大きく、省エネ・脱炭素のための技術革新が希求されている。例えば、生物学的排水処理の活性汚泥法を使った下水処理の制御では、非線形微分方程式の活性汚泥モデルを使った予測制御により、曝気エネルギーの削減に成功した研究例がある。しかし、代表的な活性汚泥モデルは13以上の変数で,30近いパラメータがあり、現場毎のパラメータ推定は困難であり、主流はニューラルネットワーク等に水質時系列を学習・予測させるデータ駆動形手法に移行している。予測制御への応用も試験されている。この実用化には短い学習期間で十分な予測能を獲得させることが課題である。一方、時系列の学習を、それを生成する潜在力学系の学習と見做し、複雑な現象の時系列を短い訓練で予測する手法の研究も活発化しているが、水処理・排水処理分野への応用例は少ない。本研究では水処理・排水処理システムを記述する微分方程式(力学系)の主要なパラメータの空間内で分岐構造を解明し、分岐点近傍での時系列を重点的にNeural-ODEに事前学習させ、学習の短縮と予測能向上を目指す。さらに多時間スケール性に着目し、特異摂動法による縮約方程式系で元の力学系の硬さを緩和し学習を容易化する。この分野で、力学系の観点を取り入れた研究例は少なく、国内では皆無である。今回、IMIの力学系の研究者である松江教授と共に、水環境工学やデータサイエンス系の研究者と民間技術者が共同研究を行うことで、水処理や排水処理システムの予測へ力学系の視点を加え制御の高度化を実現し、水処理・排水処理セクターのエネルギー削減と脱炭素化社会の実現に貢献する。
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
板山朋聡(長崎大学 総合生産科学研究科・教授)
松江 要(九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所・教授)
酒井 智弥(長崎大学 総合生産科学研究科・准教授)
武田 啓太(長崎大学 総合生産科学研究科・助教)
上山 哲郎(協和機電工業(株) 事業開発部 事業開発部門・部門長)
今井 哲郎(長崎大学 総合生産科学研究科・准教授)
Guyen Binh Minh(長崎大学 工学研究科・博士後期課程3年)
Quoc Binh Diep(長崎大学 総合生産科学研究科・博士後期課程1年)