VRを用いたインタラクティブな高次元認識
整理番号 | 20200016 |
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種別 | 一般研究-短期共同研究 |
研究計画題目 | VRを用いたインタラクティブな高次元認識 |
研究代表者 | 稲生 啓行(京都大学大学院理学研究科・准教授) |
研究実施期間 |
2021年2月8日(月) ~
2021年2月12日(金) |
研究分野のキーワード | 4次元可視化、ヴァーチャル・リアリティ、視差 |
本研究で得られた成果の概要 |
近年バーチャル・リアリティ(VR)技術の発展は目覚ましいが,その数学への応用はまだ極めて少ない.VRを利用すると,3次元的な対象を今までにない現実感・没入感を持って表現し,観察することができる.その為数学においても教育・研究その他様々な応用が期待される.この研究では,代表者らの研究対象である複素力学系から現れる複素2次元のフラクタル集合を観察し,構造を理解することを長期的な最終目標としている.その為まずは超立方体などの(比較的)簡単な4次元の対象をVR空間に可視化し,それをインタラクティブに操作できるようにすること,またそれが4次元的な構造の把握に貢献していることを示す為の心理実験を行うことを当面の目的とし,色々な可視化方法の実装・比較や,心理実験の計画を行うこととした. またこの研究の促進と,数学界におけるVR技術の普及・発展のために公開ワークショップを開き,3次元・4次元的な数学の対象の可視化やVRに関係する講演を行った.4日間のワークショップには毎日30弱?40弱の参加があり,活発な意見交換も行われた. 実際に実装する上では,可視化の方法も複数の方法が考えられるし,操作,特に4次元の回転方法は既存のものだけでもいくつか存在する.それらを実際に実装し,また個々の共同研究者の環境で実行できるようにして色々試せるようにした.できるだけ近いうちに心理実験を行うべく,どの実装を採用し,どのような物体で,どのようなテストをするかを現在も継続して議論している. |
組織委員(研究集会) 参加者(短期共同利用) |
落合 啓之(九州大学・教授) 濱田 龍義(日本大学・准教授) 阿原 一志(明治大学・教授) 荒井 迅(中部大学・教授) 寺尾 将彦(山口大学・助教) 安生 健一((株) オー・エル・エム・デジタル・技術顧問) 松本 啓吾(東京大学・博士後期課程) 鍛冶 静雄(九州大学・准教授) 石井 豊(九州大学・教授) 稲生 啓行(京都大学・准教授) 植田 一石(東京大学・准教授) 三浦 真人(韓国高等科学院・研究員) 伊藤 敦(名古屋大学・助教) |