データ駆動的流体解析に向けたBesov空間とKoopman作用素の統合的研究
整理番号 | 2025a042 |
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種別 | 一般研究-短期共同研究 |
研究計画題目 | データ駆動的流体解析に向けたBesov空間とKoopman作用素の統合的研究 |
研究代表者 | 石川 勲(愛媛大学・データサイエンスセンター・准教授) |
研究分野のキーワード | Besov空間, 動的モード分解, Koopman作用素, Navier-Stokes方程式 |
目的と期待される成果 |
本研究の目的は、流体力学への応用を見据え、Besov空間上におけるKoopman作用素の理論を介した力学系のデータ駆動解析を発展させ、「BesovDMD(Dynamic Mode Decomposition in Besov spaces)」の確立に向けた研究を行うことである。Besov空間は偏微分方程式の解析で重要な役割を果たす関数空間であり、関数の滑らかさや減衰を精密に記述できる。従って、Besov空間における関数空間論やKoopman作用素と流体をはじめとする偏微分方程式で記述できる力学系のデータ解析を繋げることで、より詳細の力学系の構造解析が可能になると考えられる。本研究では、Wavelet展開に加え、その一般化であるAtom分解やMolecule分解を用いたKoopman作用素の行列による近似手法を構築し、さらに、その近似行列と元の力学系の性質との関係性を明らかにする。また、本研究では流体に関わる理論と応用の研究者を招聘し議論と情報交換を行うことをもう1つの目的とする。 期待される成果は以下の3点である。1つ目は、Besov空間におけるKoopman作用素の数学的特性と力学系の構造的情報との関係性を解明し、BesovDMDのアルゴリズムの考案とその理論的な側面の確立を目指す。2つ目は、Besov空間の理論を活用して新しいKoopman作用素の推定アルゴリズムを考案し、特に流体力学や関連分野への応用可能性を示すことである。3つ目は本提案研究期間中に開催するワークショップを通して理論と応用のギャップを明確にし、学際的な研究の新しい展開を目指す。 |
組織委員(研究集会) 参加者(短期共同利用) |
石川 勲(愛媛大学データサイエンスセンター・准教授) 池田 正弘(理化学研究所・研究員) 谷口 晃一(静岡大学・准教授) |